Cases 導入事例

東急グループで共同利用するITシェアードサービスにおいて、Office 365と合わせてSPC Mailエスティーによる誤送信対策を提供しています。

東急株式会社

SPC Mailエスティー

(写真右より)東急株式会社(取材時社名:東京急行電鉄株式会社) 経営企画室 マーケテイング・IT推進グループ IT統括・セキュリティ担当 主幹 佐藤 文昭氏、大澤 豊氏

2022年に創業100周年を迎える東急株式会社(以下、東急)率いる東急グループでは、グループ共通で利用するメール誤送信対策の一環として「SPC Mailエスティー」を採用。その経緯と効果について、ご担当者に詳しく伺いました。(取材日:2019年6月)


「メールの一時保留機能」と「添付ファイル暗号化機能」を利用

-東急グループにおけるSPC Mailエスティーの利用状況について教えてください。

東急グループではメールの誤送信対策として、SPC Mailエスティーの「メールの一時保留機能」と「添付ファイル暗号化機能」を利用しています。

グループ企業が共同で利用するIT基盤共通サービス(以下、ITシェアードサービス上で、Microsoft Office 365(以下、Office 365)のメールシステムと合わせて利用できるようにしています。

現時点では、東急と東急テックソリューションズ株式会社における合計約6千ユーザが利用していますが、今後、各グループ会社へと展開していく予定で、最終的に8千から1万ユーザの新たな利用を見込んでいます。

 

-メールの一時保留機能はどのように使われているのでしょうか。

現在、一時保留時間は3分間に設定しています。検証期間中にいろいろと試した結果、3分間以下だと送信の取り消しを行う作業が間に合わない場合や、その逆に保留時間が長いとメールが届くまでの時間が長く感じるという意見などがあり、今の設定値に決めました。

また、メール本文の中に特定のキーワードが含まれている場合は、一時保留せずにそのままメールが送信されるように設定しています。これは、鉄道事業などで緊急にメールを使って連絡を取る必要がある場合への対応となります。緊急時なのにメールで連絡を取るのかと思われるかもしれませんが、自然災害の発生時などは電話などがつながりにくい状況でも、インターネットであればつながるといった場合もありますので、このような対策を実施しています。

-添付ファイル暗号化機能について、どのような背景で採用されたのでしょうか。

添付ファイル暗号化機能を用することでヒューマンエラーによる添付ファイルの暗号化忘れやパスワードの通知漏れを防ぐことができます。
また、送信者が自らZip暗号化する為に費やす時間の短縮になるため、添付ファイル暗号化機能を採用しました。

当社では、従来から通信経路を暗号化しており、誤送信対策サービスを導入した後も、従来通り通信経路を暗号化したいと考えていました。ソースポッド社にもその点を相談したところ、対応可能という回答をいただいたため、通信経路のTLS暗号化も同時に導入することになりました。


創立100周年を迎えるにあたり、グループ全体でのセキュリティレベル向上に取り組む

-SPC Mailエスティーを導入した経緯を教えてください。

東急グループとしては、鉄軌道事業、都市開発事業、生活サービス事業をはじめさまざまな事業を展開しています。

また、東急線沿線がこれからもお客様から「選ばれる沿線」であり続けるよう、グループの各種事業を連携し相乗効果を発揮して沿線価値を高めるためにさまざまな取り組みを実施しています。
そのすべての事業や取り組みの根幹となるキーワードの1つに「安全」があります。

「安全」というのは、ホームドアの設置といった鉄道事業に限らず、私たちが担当している情報セキュリティの分野でも同様で、2022年度に創立100周年を迎えるにあたりグループ全体での情報セキュリティレベル、すなわち安全・安心のより一層の強化に取り組んでいます。

メールの誤送信対策についても、これまでグループ各社が個別に対応してきましたが、ITシェアードサービス上にグループ各社共通の送信対策基盤を展開することで、一定レベルのセキュリティレベルをグループ各社が担保できるようにしました。

その中でも、メールの一時保留と添付ファイル暗号化は重点ポイントでした。なぜなら、東急では、これまでMicrosoft Windows(以下、Windows) 上のMicrosoft Outlook(以下、Outlook)で送信の一時保留や添付ファイルの暗号化を行っていましたが、OSを最新バージョンに移行するにあたって、これらの機能を使えなくなってしまうことがわかったからです。した。また、PCのOutlookだけではなく、OWA(Outlook Web App)やスマートデバイスからメールを利用するなど、メール送信環境が多様化する中で、ユーザに負担をかけず、適切に誤送信を防ぐ方法が必要だったからです。


機能面だけでなく、クラウドサービスとしての豊富な稼働実績や安定稼働も評価

-SPC Mailエスティーを採用した理由を教えてください。

次のような要件で、導入する誤送信対策製品を選定しました。選定にあたって、下記要件を基に5社程度のサービスを比較、検討しました。その中から、SPC Mailエスティーは、Office 365に対応しているクラウドサービスとして要件事項を満たしており、稼働実績も豊富でサービスも安定的に稼働していることなどから導入を決めました。

・Office 365に対応していること
・メールの利用デバイスに依存せずに利用できること
・マルチドメインへ対応していること(企業ごとにドメインが異なるため)
・アカウント連携できること
・システムが安定稼働すること
・保守・運用に負荷がかからないこと
・ユーザ数が増えても、利用コストが膨らまないこと
・サポート体制が充実していること


グループ各社へ展開していく中で、誤送信対策の効果拡大に期待

-SPC Mailエスティーの導入効果について教えてください。

現在利用しているユーザーからの反応は、「実際にメールが送信される前に取り消しができて助かった」という声や、「添付ファイルの暗号化が自動化されたので業務負荷が軽減された」という声が上がってきており、グループ各社へ展開していく中でそれらの効果はさらに広がっていくと期待しています。

また、システムを管理する側としては、導入がスムーズだった点は大きく評価できたポイントです。利用を開始してから大きなトラブルもなく、システムが安定稼働しているのを実感しています。


ソースポッドへの評価と期待

-ソースポッドへの評価や期待などがあればお聞かせください。

ソースポッドは導入検討中やPoC(概念検証)の段階からとても協力的で、当方からの問い合わせなどに関しても丁寧かつ迅速に対応してもらえたので、とても感謝しています。

今後、グループでの利用者数も増えていきますので、引き続きサービスの安定稼働を望むとともに、管理機能に関してもさらなる使い勝手の向上に期待しています。

-本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

法人概要

法人名 東急株式会社
所在地 東京都渋谷区南平台町5-6
ご利用数 6,000アカウント

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